動物虐待と法獣医学のお話②

動物虐待と法獣医学のお話②学術記事

獣医師のお仕事は、病気の動物たちを治すものと思われがちです。

しかし、動物の遺体と専門に向き合っている獣医師がいます。

前回に引き続き、法獣医学のお話をしましょう。

 

ミスター琥珀
ミスター琥珀

 

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 法獣医学とは?

みなさんは法医学という言葉をご存知でしょうか?
法医学とは医学に基づいて死因を特定する学問のことです。

ドラマ「アンナチュラル」でも、法医解剖医として、取り上げられましたね!

 

医者の手

 

実は最近、獣医の世界でも「法獣医学」という学問ができました。

アメリカでできたこの学問が、日本にやってきたのは、つい最近のことです。

そして法獣医学の目的は、獣医学に基づいて、死因を特定することです。

 

ミスター琥珀
ミスター琥珀

刑事さんみたいでかっこいいであります!

のり
のり

法獣医学についてもっと掘り下げていこう!



 日本における法獣医学

法獣医学が扱うのは、動物愛護・福祉と、獣医療過誤の2つです。

 

ミスター琥珀
ミスター琥珀

やさしく、説明していくであります!!

 

 

動物愛護・福祉

まずは、動物愛護・福祉的的側面からのアプローチです。

前回記事でもお伝えした通り、動物虐待は増加傾向にあります。

不安げな犬

しかし、けがをした動物が、本当に虐待を受けているのか、それともただの事故なのか?

虐待や事件性の有無を見抜くのが法獣医学の務めです。

のり
のり

虐待でケガをさせても、事故として動物病院に来る飼い主さんがいるんだって、、、



獣医療過誤

残念なことに、動物の死因の一つに、医療ミスがあります。

多くの獣医さんが、1つでも多くの命を救おうと、努力をしています。

しかし、誤った処置によって命を落とす動物がいることも現実です。

これを見抜くのが、獣医療過誤の判定です。

医師の診断

 

死因として獣医療過誤があるかを判定する際は、第3者的な関わりをします。

のり
のり

裁判の時などに、法獣医学の観点から、証拠を提出したりするんよ!

 

 

なお、法獣医学には行政解剖と司法解剖の区別はありません。

つまり、事件性の有無にかかわらず、死因究明のための解剖は、基本的に法獣医学者が行います。

法獣医学の役割は、生物学的兆候やその他の物証を分析すること動物の痛みや苦痛を客観的に評価することにあり、犯人探しは獣医師の役割ではありません

ミスター琥珀
ミスター琥珀

あくまでも、死因の究明が仕事なのであります!!

のり
のり

獣医師は変な先入観で情報を決めつけてはならないのです。



 まとめ

法獣医学を始め、獣医療は人医療を追うようにして確実に発展しています。

虐待を見抜く方法として、法獣医学では、飼い主さんとの対話からヒントを得ます。

動物虐待の対象は人と動物が関わるところすべてです。

日本では、約7割の獣医師が動物虐待の疑いを持ったことがあるとのデータもあります。

動物虐待は、あなたの身の回りにも潜んでいるかもしれません。

ミスター琥珀
ミスター琥珀

動物の遺体からヒントを得て、次の命につなげることも大事な仕事であります!!

のり
のり

法獣医学はまだ、大学でも扱っているところは少ないんだ。

ミスター琥珀
ミスター琥珀

獣医師がいち早く虐待を見抜くためにも、将来的に獣医師全員が学ぶべき学問であります!!


コメント

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