2019年6月に、動物愛護及び管理に関する法律(動愛法)が改正され、生後8週間までのイヌとネコの販売が禁止されました。
しかし、かわいい生まれたての赤ちゃんの頃から育てたい気もしますよね?どうして禁止されるのでしょうか?
実はそれは、ペットと人間が仲良く生きていくためなのです。
どうして、生後8週間までのイヌとネコの販売が禁止されることとなったのか、詳しく説明していきたいと思います!
動愛法の改正について、こちらでもご覧いただけます。↓↓

動物も人間も仲良く、幸せに暮らしていきたいであります!

人間社会で生きていくペットにとって、とっても大事なテーマなんだよ。
ペットを見ていると、気性の荒い子からおとなしい子までさまざまな性格の子がいますよね。
しかし、気性が荒すぎる子は人間社会にうまく適応できず、十分な愛情を受けられなかったり、捨てられてしまったりするのも事実です。
こうした、ペットの心理には、環境と遺伝が深くかかわってきます。
環境の影響
環境の中でも、最も重要なのが「母親からの愛情」です。
カナダのマギル大学で行われた、ネズミの研究を見てみましょう。
この研究では、母親から受けた愛情として、グルーミング(毛づくろい)に着目しています。
授乳期にグルーミングをたくさん受けた場合、心理的に安定し、自分が母親になった時も子どもへのグルーミングを活発に行います。
しかし、グルーミングを十分に受けなかった場合、心理的に不安定となり、攻撃性も高く、さらには、子育ても下手になることが報告されています。
このことから、幼い動物にとって、母親からの愛情が不可欠であると言えます。

しかも、この傾向は、一生続くんだって!

今のうちに、ママの愛情をいっぱい受けるであります!!

琥珀は、もう大人でしょう!!!
遺伝の影響
では、動物の性格は環境だけに左右されるのでしょうか?
このことに関して、行動学者のサンドラ・マッキューン氏による興味深い実験があります。
マッキューン氏は、「人懐っこい父ネコ」と、「人見知りの父ネコ」を用意しました。
次に、彼らの子ネコたちを、「母ネコの愛情を受ける」グループと、「母ネコの愛情を受けない」グループに分けました。
(普通、ネコのオスは子育てをしないので、子ネコは母ネコからの愛情だけを受けて育ちます。)
その結果、子ネコは、「人懐っこい父ネコから生まれ、母ネコの愛情を受ける」場合のみ、人に良く慣れるネコとなったのです。
先ほどは、母親からの愛情が必要なことを説明しましたが、今度は親の性格が子どもに影響することがわかりました。

動物の性格には、環境だけでなく、遺伝が影響するんだね。

遺伝的に人慣れやすくても、幼いころにお母さんの愛情がないと、人に慣れにくくなってしまうんだ。
このことから、動物の性格は、遺伝と環境の2つの要因が協調しあって、決まることが明らかになりました。
日本のペット販売の現状
今年、2019年6月に、動物愛護及び管理に関する法律が改正され、生後8週間までの犬と猫の販売が禁止されました。
これは幼い動物を見て、そのかわいさに負けて衝動買いしてしまう人を減らすため、そして攻撃性のある動物を減らすことが目的です。
生後8週間までは、イヌやネコにとって社会性を育む大事な時期なのです。
この時期に兄弟と遊んだり母親からお世話してもうことで、将来その子の心理的発達が促されるのです。
長い歴史の中で、私たち人間とイヌやネコは共存して生きていく道を選びました。
共存していく中で、互いの人生を豊かにするためにも、この改正法は徹底されていくべきだと思いませんか?
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